クリスマスといえば12月25日ですが、フランスにはもうひとつクリスマスをお祝いする日があります。12月6日の「サン・ニコラの日」です。
この記事では、「サン・ニコラとはなにか?」「マナラとはなにか?」簡単に説明したいと思います。
マナラってなに?
「サン・ニコラといえば、マナラ!」というくらいフランスでは、12月6日ころになると、パン屋さんやお菓子屋さんで、あるいはスーパーなどでも、お人形の形をしたパンが売られています。
「マナラ」(Manala)というのは、そのお人形の名前で、人形の形をしたアルザス地方の伝統的なパンです。Manala(Mannela / Mannala / Mannele)とはアルザス語で「小さな男の子」という意味。子どもたちを祝う「12月6日」にこのパンを食べます。
こちらは、2020年と2021年に作ったマナラです♪美味しいですし、自分で作るマナラは可愛いです。
クリスマスクッキー出来上がり、今年はパンデピス風味です♪
マナラの作り方
12月6日のサンニコラの日に作るお人形の形をしたパン「マナラ」ですが、毎年1回しか作らないので、いつも上手にできるのか?どきどきしています。
初めて作ったのが、2020年。初めて作るときは本当に緊張していて丁寧に作るので、いちばんうまくできたりします。そして、2021年はいろいろいそがしくあまり集中できなかったので、マナラの「くびれ」を上手に作ることができず、ちょっと失敗でした。
そして、3年目の2022年は、いつ作っても上手にできるよう、レシピや工程を覚えておくようにしよう!と心に決めたのでした。レシピと作り方は、準備出来次第、こちらに記載する予定です。
書いておけば、来年の自分のためにもなりそう。
こちらが2022年のマナラです。すごく丁寧に作ったので、愛着もあり、とても可愛くできました!ちょっと安心して、年越しできそう。
ぷっくりしていて、くびれもあり、つやつや。ブリオッシュ生地なので、すごく美味しくて最高!ヌテラをつけて食べるのがお気に入り。
サン・ニコラってなに?
12月6日は聖人ニコラを祝う日のことで、フランス語でサン・ニコラ(Saint-Nicolas)と言います。
サン・ニコラは、子どもの守護聖人です。
サン・ニコラはサンタクロースのモデルになっている人物のことです。
フランスでは、フランドル地方、アルザス地方、シャンパーニュ地方、フランシュ・コンテ地方で祝われています。
La Saint Nicolas se fête le 6 décembre.
Elle est également appelée la fête des enfants.
Saint-Nicolas ressemble beaucoup au Père Noel !
En France, la figure de Saint-Nicolas est encore bien présente dans les Flandres, en Alsace, en Champagne et en Franche-Comté.
サン・ニコラはサンタさんのおとうさん?!
12月24日の夜、クリスマス・イブにプレゼントを配るのはサンタさんですが、フランス語でサンタさんのことを「Père Noël (ペールノエル)/ Papa Noël(パパノエル)」(クリスマスの父/パパ)と言います。
これから紹介する文章の出典記事のタイトルは、 Le père du père Noël「サンタさんのおとうさん」です。ちょっとクスッと笑ってしまいましたが、「サン・ニコラがサンタクロースの父」ってどういうことでしょうか?
Saint Nicolas, le père du père Noël
Pour les enfants d’Alsace, des Pays-Bas, d’Allemagne et de Belgique, la période de Noël commence aujourd’hui, avec la Saint-Nicolas. Inspirée par un évêque de l’époque romaine, cette tradition très ancienne a donné naissance au père Noël.
https://www.1jour1actu.com/culture/saint_nicolas_le_pre_du_pre_nol
アルザス、オランダ、ドイツ、ベルギーの子どもたちにとって、クリスマスはサン・ニコラとともに、今日(12/6)はじまります!ローマ時代の司教から着想を得たこのとても古い伝統は、サンタクロースの誕生につながります。
Saint Nicolas était un évêque très généreux, qui vécut il y a 1 700 ans du côté de l’actuelle Turquie. Il aurait accompli plusieurs miracles pour des enfants. La légende raconte qu’il déposa 3 sacs d’or dans la maison d’un pauvre marchand pour l’aider à marier ses filles.
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サン・ニコラは、1700年前に今のトルコちかくに住んでいたとても寛大な司教でした。そんな彼は子どもたちにたくさんの奇跡を起こしたのです。神話には、娘たちが結婚できるよう、貧しい商人の家に3つの金の袋をあげたとい言い伝えがあるそうです。
Depuis, la tradition veut qu’il apporte des cadeaux aux enfants sages dans la nuit du 5 au 6 décembre. La veille au soir, chacun place ses bottes sur le pas de sa porte. On peut aussi laisser une carotte ou quelques noisettes pour l’âne qui l’accompagne.
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それ以来、12月5日から6日の夜に、いい子にしている子どもたちに贈り物をする伝統が生まれました。子どもたちは前日の夜に、家の扉のしたのところにブーツを置いたのだそうです。それらとともに、ニンジンやくるみなども置いたのだそうです!サン・ニコラといっしょにやって来るロバのために!
Lors de la distribution, saint Nicolas est accompagné du père Fouettard, chargé d’administrer des punitions aux enfants désobéissants. Ce personnage symbolise le côté sombre et inquiétant du début de l’hiver.
https://www.1jour1actu.com/culture/saint_nicolas_le_pre_du_pre_nol
プレゼントを配るときには、必ず「Père Fouettard」もいっしょです。このひとは、いうことを聞かない子どもに罰を与えるのです。この人物は、冬のはじめの暗くて不安定な様子を象徴しているそうです。
Mais aux Etats-Unis, saint Nicolas, devenu Santa Klaus, s’est peu à peu transformé en père Noël. Un dessinateur du 19e siècle, Thomas Nast, s’était en effet inspiré de saint Nicolas pour dessiner ce vieux bonhomme souriant, barbu et dodu, connu aujourd’hui sous le nom de père Noël.
https://www.1jour1actu.com/culture/saint_nicolas_le_pre_du_pre_nol
でも、アメリカではサン・ニコラは、サンタクロースになりました。そして、それが少しずつ「Père Noël」になったのです。19世紀の漫画家、トーマス・ナストが、実際にサン・ニコラからインスピレーションを受けて、髭が生えていて、ふっくらとしたこの笑顔のおじいさんを作り出しました。そして今日『Père Noël 』(サンタクロース)として知られるようになりました。
Mais malgré le succès du père Noël, la fête de Saint Nicolas est restée très vivante aux Pays Bas, en Allemagne et en Alsace. Dans certaines villes, elle occasionne des défilés dans les rues. Même les adultes en profitent pour se faire des petits cadeaux.
https://www.1jour1actu.com/culture/saint_nicolas_le_pre_du_pre_nol
『Père Noël 』(サンタクロース)の成功にもかかわらず、サン・ニコラの祝日は、オランダ、ドイツ、アルザスなどでは、今でも生き生きと残っています。いくつかの街では、通りでパレードも行われます。大人も、プレゼントをもらったりもしているそうです。
サン・ニコラの神話と歌
さいごに、サン・ニコラの神話と歌の動画をふたつ紹介します♫
かわいいですね〜♪
フランス語で「ジングルベル」を歌おう!
「ジングルベール♪」のところ、フランス語では「Vive le vent ♪」(ヴィーヴ ル ヴァーン)となります。つづきもぜひ歌ってみましょう!フランス語で、歌えるよう全ての歌詞にカタカナをつけています。こちらの記事で歌詞を確認できます。
マルシェ・ド・ノエル
クリスマスマーケットのことをフランス語では、マルシェ・ド・ノエルと言います。マルシェ・ド・ノエルにまつわるフランス語単語、フランスのマルシェ・ド・ノエルの伝統について詳しく書いています。
単語|クリスマスにまつわるフランス語
メリークリスマス!」「ジングルベル」ってフランス語でなんて言う?クリスマスにまつわるいろいろな単語をフランス語で言えるようにしていきましょう!詳しくはこちらの記事を!
サンタさんへフランス語で手紙
フランスの郵便サービスを使って、サンタさんにフランス語でお手紙を送り、クリスマスまでにお返事をもらうことができますよ!