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【フランス語の発音ルール】「リエゾン」する場合 してはいけない場合 どちらでもよい場合

フランス語のリエゾンのルール 発音
この記事は約8分で読めます。

「はじめてのフランス語」レッスンでは、発音のルールとして、次のようなこと学びます。わかりやすく丁寧に説明しますので、基礎から着実に知識を積み上げていきましょう。

  • つづり字記号
  • つづり字の読み方
  • リエゾン
  • アンシェヌマン
  • エリジオン
  • 有音のh、無音のh

今回は特に、「リエゾンするの?しないの?」と戸惑うことのよくある「リエゾン」のルールについてわかりやすく説明します。リエゾンする場合、してはいけない場合については、確実に覚えておく必要があります!さらに、いちばん悩んでしまう「どちらでもよい場合」の傾向について解説します。

リエゾンとは?

Liaison というフランス語は、「連結」「結びつき」「人間関係」のような意味を持っています。特にここでは、言語機能としての Liaison について見ていきます。

フランス語のリエゾンとは何か

はじめに、リエゾンとは何か?について簡単に説明します。
リエゾンとは、単語と単語の音がつながるルールです。

フランス語のリエゾンのルール

さらに詳しく説明すると、
語末の発音されない子音(-b, -c, -d, -p, -r, -s, -t, -x, -z )や鼻母音が、
次の語のあたまの母音や無音のhとむすびついて発音されること
と、定義されます。

例えば、des amis という2つの語がつながる場合は、このようになります。

フランス語のリエゾンの例

例えば、

des(デ) amis(アミ)

という2つの語がつながる場合は、

desの語末のsamisのあたまのa

つながって、

des(デ)amis(ミ)となります。

このように、語末の発音されない子音が、次の語のあたまの母音/無音のhとむすびついて発音されることをリエゾンといいます。

「はじめてのフランス語」レッスンでは、最初にこのルールを学びます。

実際、レッスンのなかでテキストを音読する際、リピートするときはしっかりリエゾンができていても、ご自身で実際に発音してみようという段階になると、リエゾンすることを忘れてしまうことがよくあります。

慣れるまでは、何度も音読練習をする!これが一番です。レッスンのなかでは、発音をしっかり見ていきますので、正しく発音できる単語がどんどん増えていきます。

それでは具体的に、必ずリエゾンする場合、してはいけない場合、どちらでもよい場合について見ていきましょう♪

必ずリエゾンする場合

名詞グループ

定冠詞+名詞
un intérêt
des arbres

不定冠詞+名詞
les hôtels

指示形容詞+名詞
ces enfants

所有形容詞+名詞
mon/ton/son ami
mes/tes/ses/nos/vos/leurs amis

疑問形容詞+名詞
quels animaux
quelles œuvres

数詞+名詞
deux heures
trois ans

形容詞+名詞
gros arbres
petit enfant

不定形容詞+名詞
quelques amis
certains enfants

動詞グループ

主語人称代名詞+動詞
on est
nous avons
vous êtes
ils/elles ont

動詞êtreのestのあと

Quand と Comment のあと

Quand est-ce que 〜の場合
Quand est-ce qu’on arrive?

Quand +母音
Quand il est là, 〜.

この場合のみ
Comment allez-vous?

音の短い前置詞のあと

dans un parc
en hiver

音の短い副詞のあと

très occupé
bien ai

慣用表現

avant-hier
c’est-à-dire
de temps en temps
plus ou moins
un sous-entendu
tout à coup
tout à l’heure

リエゾンしてはいけない場合

名詞グループ

有音のhの前
des / héros

単数名詞+形容詞
un étudiant / intelligent

動詞グループ

主語の名詞・固有名詞+動詞
Quelqu’un / est entré.
Vincent est / arrivé 〜.

動詞のあと
Elle écrit / une lettre.
Tu veux / un café?

Quand、Comment、Combien のあと

Quand +動詞-主語(倒置)
Quand / est-il arrivé ?

Comment / est-il venu?
Comment / il est venu?

Combien / en voulez-vous?

Et のあと

Une fille et / un garçon

どちらでもよい場合

動詞 être + 属詞

Elle était heureuse.
C’est un peu difficile.

複数名詞+形容詞

les personnes en question
des bateaux à voile

助動詞 avoir / être + 過去分詞

Nous avons aimé notre voyage.
Elle est aimée de tout le monde.

主語の複数名詞+動詞

Mes amis étaient tous présents. 

-ment でおわる副詞+形容詞

C’est vraiment ennuyeux !

どちらでもよい場合にどうしたらよいか?

それにしても、「リエゾンしても、しなくてもいい」と説明されても「どうしたらよいのか?」わからないですよね。このカテゴリーには、「絶対にこうだ!」といったルールはありませんので、どんな場合にリエゾンしてもしなくてもよいのか?その傾向について解説します。迷った時の参考にしてくださいね。

実際、レッスン中にも「このケースは、リエゾンしても、しなくてもよいです」という場合が出てきます。フランス語を習い始めだと、そんなことを言われてもよくわからないかもしれません。そんなとき、わたしはいつも、フランス語話者の傾向をお伝えしています。

どちらでもよい場合の傾向

  1. 若い世代ほどリエゾンしない傾向にある
  2. 上の世代ほどリエゾンする傾向にある

まずは、世代間でこのような傾向があるように思います。「リエゾンしない方が今っぽい」とか、「リエゾンしたほうが品がある」といった、フランス語の音のイメージは世代間によって異なるようです。

ちなみに、わたしは、会話の際にはあまりリエゾンしない方向で慣れていますが、フランス語で文学作品の音読をする際には必ずリエゾンしています。フランス語の雰囲気がでるからです。会話では、リエゾンをあまり多用しないのは、カジュアルな感じで話すように口が慣れてしまっているからです。

こんなふうに、日本語話者としてフランス語を学習してきたわたしでもこういった傾向が自然と身についています。

「どうしてリエゾンするの?しないの?」の理由をよく見てみると、リエゾンによる効果が出てくることがわかります。

その効果こそが、リエゾンしてもしなくてもどちらでもよい場合の判断基準になっていると言えます。その判断基準は話者によって異なるので、いろいろなケースが見られるわけです。

では、具体的にリエゾンによる効果をいくつかお伝えして終わりにします。

リエゾンによる効果

  1. 上品な感じになる
  2. 演劇的になる
  3. 政治家の演説などで、説得力を出したい
  4. 古風な雰囲気を出したい
  5. 文学作品などの朗読でフランス語特有の音を楽しみたい

「どちらでもよい場合」については、初心者にはむずかしいかもしれません。まずは、リエゾンのルールをしっかり覚えて、フランス語の基礎をしっかり習得することが大切です。

そのうちに自然と「どちらでもよい場合」について楽しめるようになると思います。
フランス語学習の道のりはずっと続きますが、楽しく学び続けましょう!

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