エピファニー(公現祭)ってなに?ガレット・デ・ロワを作ろう!

エピファとガレット・デ・ロワ 文化アトリエ
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この記事では、あおいの初級フランス語グループレッスンの文化アトリエの実践内容を紹介します。

今回は、「エピファニーってなに?ガレット・デ・ロワを作ろう!」をテーマに文化アトリエを開催しました。

アトリエでは、フランスの1月の祝祭日であるエピファニー(公現祭)とガレット・デ・ロワについても詳しく説明します!

オンラインレッスン開講中!お気軽にお問い合わせください。

アトリエの概要

アトリエの流れ

このアトリエは、3部構成ですすめていきます。
文化アトリエ:【エピファニー(公現祭)ってなに?ガレット・デ・ロワを作ろう!】

  1. エピファニーについて知る
  2. ガレット・デ・ロワの伝統、流行について知る
  3. ガレット・デ・ロワのレシピを読む!

それでは実際にその概要についてみていきましょう。

エピファニー「公現祭(こうげんさい)」とは?

「1月になぜガレットを食べるの?」

まずは、「1月になぜガレットを食べるの?」(Pourquoi mange-t-on des galettes en janvier ?) と言うタイトルのこちらの動画を見てみましょう。

ガレットの中には何が入っている?
王様や王妃になれるのはどんな人?
エピファニーの語源は?
イエスの誕生を祝いに誰が訪れた?

L’Épiphanie(エピファニー:公現祭)

Or, sais-tu pourquoi on mange cette spécialité autour du 6 janvier ? Ce jour-là, c’est l’Épiphanie, une fête religieuse qui a été fixée en 1801. Le mot signifie « apparition ». Mais de qui ? Eh bien, de Jésus, le fils de Dieu chez les catholiques, né le 25 décembre dans une grange à Bethléem. L’Épiphanie célèbre ainsi la visite des trois Rois mages à l’Enfant Jésus. Pour les chrétiens, cette date est l’occasion de partager une galette.

https://www.1jour1actu.com/culture/pourquoi-galettes-janvier

エピファニーは1801年に日付が1月6日と決まりました。このキリスト教のお祭り「エピファニー」は、「出現」(apparition)を意味します。つまり、カトリックにおけるベツレヘムで12月25日生まれた「神の子」イエス・キリストの出現です。

エピファニーはまた、東方三博士がイエスの誕生を祝うためにベツレヘムに訪れたことを祝います。

  • メルキオール Melchior (黄金。王権の象徴、青年の姿の賢者)
  • バルタザール Balthasar (乳香。神性の象徴、壮年の姿の賢者)
  • カスパール Casper (没薬。将来の受難である死の象徴、老人の姿の賢者)

*フランス語表記では、Melchior, Gaspard, Balthazar

東方三博士は、王様であり、賢者です。それぞれ「黄金」「乳香(ニュウコウ)」「没薬(モツヤク)」を持ってイエスの誕生を祝いにやって来たのです。

Les saturnales(サトゥルヌス祭)

Mais l’origine de cette tradition viendrait probablement d’une fête romaine, les saturnales, célébrée en l’honneur du dieu Saturne. Lors d’un banquet, les Romains se partageaient un gâteau dans lequel était caché un haricot sec. Celui qui trouvait la fève devenait le roi, mais pour très peu de temps… Après les festivités, il était exécuté ! Heureusement, aujourd’hui, la coutume a bien changé… C’est devenu un moment pour se régaler en famille ou entre amis !

https://www.1jour1actu.com/culture/pourquoi-galettes-janvier

このエピファニーの伝統は、サトゥルヌス(農耕の神、ギリシャのクロノス)を祝うローマのお祭りを起源としています。ローマ人たちは、ガレットのなかに乾いた豆の入ったケーキを分け合っていました。その「豆」をケーキの中に見つけた人は少しの間だけ王様になり、その祭りの後にはなんと処刑されてしまうのです。

今日幸いにも、この風習は変わり、家族や友だちのあいだで、ガレット・デ・ロワを食べて、楽しむひとときとなっています!

さらに詳しく知りたいかたは、こちらの動画をどうぞ!

エピファニー|フランス語単語

le 6 Janvier 1月6日
l’épiphanie エピファニー
la galette des rois ガレット・デ・ロワ
la fève フェーブ(陶器などでできた小さなお人形)
la couronne 王冠
la reine 王妃
le roi 王様
les rois mages 東方三博士
les trois sages 3人の賢者
de l’or 黄金
de l’encens 乳香
de la myrrhe 没薬

A l’époque des Romains ローマ時代
les Saturnales サトゥルヌス祭
Sous l’Ancien Régime アンシアン・レジーム期の

ガレット・デ・ロワ|伝統と流行

伝統と豆知識

エピファニーの起源であるローマ時代にさかのぼると、ガレットのなかには、富めるものは「金」を、貧しいものは「豆」を入れていたと言われています。現代では、陶器の豆のような小さなお人形が入っていますが、毎年これらをコレクションする人のことをフランス語で、“fobophiles”と言うそうです。

さらに時とともに、インターネットで、“fève”(フェーヴ:豆)専門の販売サイトがあるほど、商業化しています。コレクターのあいだで人気のものについては、ひとつのフェーヴが、何十ユーロもするそうです!

一般的に、「ガレット・デ・ロワでフェーブが当たる」といえば、「王冠をかぶれる喜び」に結びつきますね!その一年は幸せになれるし、王様あるいは女王になれるからです。

ミニクイズ

フランスでたったひとりだけ、このフェーブをガレット・デ・ロワのなかに見つけてはいけない人がいます。それは誰だかわかりますか?答えは、フランス共和国大統領です!大統領はたとえ数時間であっても、王様になってはいけないからです。したがって、エリゼ宮で毎年出されるガレット・デ・ロワのなかには、フェーブが入っていないそうです。

(参照:Galette des Rois : qui aura la fève ?

ガレット・デ・ロワのフェーブとは

地方ごとのレシピと流行

パイ生地、フランジパンのガレット・デ・ロワが、いちばん一般的ですが、これは主に北フランス、ブリオッシュのガレット・デ・ロワは主に南フランスというふうに、それ以外にも、地方ごとにいろいろなガレット・デ・ロワが存在します。ちょっとのぞいてみましょう!(Épiphanie : à chaque région sa galette des rois !

ガレット・デ・ロワに飽きてしまった人も毎年たくさんいるのも事実です。そこで、2018年のTF1のルポルタージュでは、いつものガレット・デ・ロワとはちがう個性的なガレット・デ・ロワトップ10を紹介しています。

このポルタージュでで面白いのは、2分24秒からの取材した記者の考察です。(アトリエにて詳しく解説!)

  1. ガレット・デ・ロワの販売数
  2. ガレット・デ・ロワの値段
  3. ガレット・デ・ロワのカロリー

4分ほどのビデオを見てみましょう!(Le top dix des galettes les plus folles

ガレット・デ・ロワ|レシピ

作り方(材料とレシピ)

ガレット・デ・ロワの作り方を紹介します!

すごく簡単です。詳細は、アトリエにて!配布プリントで説明します。

ちなみに、わたしのレシピは後日ブログで紹介予定ですが、毎年2種類作っています。今回のアトリエに先立って、作ってみました!

1月6日エピファニー当日は、フランジパンのガレット・デ・ロワを作りました!もちろんフェーブ入りです。

フランス語単語(材料とレシピ)

pâte feuilletée パイシート
beurre バター
poudre d’amandes アーモンドプードル
sucre 砂糖
3 oeufs たまご3つ
1 saladier ボール1つ
1 fouet 泡立て器1つ
le four オーブン
1 pinceau de cuisine 調理用のはけ
1 couteau ナイフ1つ
1 fève フェーブ(陶器などでできた小さなお人形)
mélanger 混ぜる
ajouter 加える
poser 置く
verser 流し入れる
recouvrir 再び覆う
refermer 閉じる
rouler 巻く
badigeonner 塗る
décorer 模様を描く
laisser tiédir 冷ます
découper 切り分ける

ちなみにわたしは【バター、砂糖、卵、アーモンドプードルそれぞれ35gにラム酒5g】で、フランジパンを作ります♪

ガレット・デ・ロワ|2023

今年のレシピは、焼き上がりに「キャラメリゼ」という工程を加えて、がんばってみましたが、なんとさいごのさいごの30秒で、すこしだけ焦がしてしましました。

それでも、サクサク、パリパリでとても美味しくできたので満足です。今月中に、りんごのガレット・デ・ロワを作る予定です。模様は、葉っぱ模様にする予定。たのしみです。

ガレット・デ・ロワ|絵本

クリスマスから12日目の1月6日のエピファニーまでがクリスマス期間。アドベントの期間をいれるとクリスマス期間はおよそ1ヶ月ですね!クリスマスのお祝いは、1月6日をもって一区切り。それでも、フランスでは1月中ずっと、ガレット・デ・ロワを何度も食べます。

王様のお菓子

そんなフランスの風物詩をやさしくあたたかに描いた絵本がこちらです!

ガレット・デ・ロワ
「王さまのお菓子」―それは、しあわせのお菓子。
大切な誰かを想う、めぐりゆく優しさを描いた物語。

・フランスの新年を祝うお菓子、「ガレット・デ・ロワ」を題材にした絵本。
・陶器でできた小さなお人形が主人公。大切な誰かを想う、
めぐりゆく優しさを描いた物語。
・石井睦美さんの抒情豊かな文章と、くらはしれいさんの
異国情緒溢れる絵が紡ぐ珠玉の一冊。贈り物にもおすすめです。
・絵本の帯が王冠に! 王さまや女王さまになって、
遊ぶことができます。どうぞ楽しみください。
・協力/藤森二郎(ビゴの店)、大森由紀子(フランス菓子・料理研究家)
・4、5歳から大人まで


だれかのよろこぶ顔が見られることも、そのひとのしあわせを願うことも、しあわせなこと-石井睦美

ミリーは、とうきでできた おにんぎょうです。
豆つぶほどの大きさで、フェーヴとよばれています。
「さあ、いっておいで。きみは だれを しあわせにするんだろうねえ」
パティシエのブランさんに そういわれたミリーは、
アーモンドクリームがたっぷりつまった パイのなかへ―。
フランスの伝統菓子、「ガレット・デ・ロワ」を題材にした作品。
大切な誰かを想う、めぐりゆく幸福の物語。
子どもから大人まで楽しめる、贈り物にもぴったりの一冊です。

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今日のアトリエにて、わたしのクリスマス気分もいったん一区切り!いよいよ1年が始まる感じです!次回のアトリエもどうぞお楽しみに!

次回予告
2022年1月29(日)会話アトリエ
「フランス語でレシピ〜Chandeleurってなに?」
キッシュについての映像と記事を題材とし、テキストを使用してフランス語を学びます。さらに、わたしの得意料理!「クレープとそば粉のガレット」についても紹介予定です。ちょうど、2/2は、Chandeleur(聖燭祭)で、フランスではクレープを食べる習慣がありますので!それも説明予定です。

「あぁ楽しそうだな!参加してみたい!」という方がいらっしゃいましたら、まずはプライベートレッスンをお申し込みください!

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