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【フランス語の発音】リエゾンのルール完全ガイド|する場合・しない場合・どちらでもよい場合

フランス語のリエゾンのルール 発音
この記事は約6分で読めます。

フランス語を学び始めると、まず戸惑う人が多いのが 「リエゾン」
テキストを音読しているときにはできるのに、いざ自分で話そうとすると「どこで音をつなげるんだっけ?」と手が止まってしまう——そんな声をレッスンでもよく耳にします。

リエゾンは、フランス語の音の流れを作る もっとも大切な発音ルール のひとつです。ですが、いざルールを見てみると、

  • 必ずリエゾンする場合
  • 絶対にしてはいけない場合
  • どちらでもよい場合

といったように分類が多く、最初はどう覚えればよいのか迷ってしまいます。

この記事では、はじめて学ぶ方でも迷わないように 「リエゾンの仕組み → ルール → 例 → 判断のポイント」 を順番に整理して解説します。まずは「必ずする/しない」の基本からしっかり押さえていきましょう。

リエゾンとは?

語末の発音されない子音が、次の語頭の母音または無音hと連結して発音される現象です。
フランス語の滑らかな音の流れを作る、最も基本的な発音ルールのひとつです。

リエゾンの基本ルール(はじめての人向け)

リエゾンは、以下の条件で起こります。

  • 語末の s / x / t / d / p / r / z など「普段は発音しない子音」が
  • 後ろに 母音または無音h を持つ語が来たとき、
  • 連結音(z / t / n など) になって発音される。

例:

  • des amisdezami
  • petit enfantpetitenfant

例えば、des amis という2つの語がつながる場合は、このようになります。

例えば、

des(デ) amis(アミ)

という2つの語がつながる場合は、

desの語末のsamisのあたまのa

つながって、

des(デ)amis(ミ)となります。

このように、語末の発音されない子音が、次の語のあたまの母音/無音のhとむすびついて発音されることをリエゾンといいます。

必ずリエゾンする場合(確実に覚えるべき基本)

名詞グループ

定冠詞+名詞:les enfants

不定冠詞+名詞:des arbres

所有形容詞+名詞:mes amis

指示形容詞+名詞:ces enfants

疑問形容詞+名詞:quels animaux

数詞+名詞:trois ans

形容詞+名詞:gros arbres

不定形容詞+名詞:quelques amis

動詞グループ

主語人称代名詞+動詞:vous avez, ils ont

動詞 être の est のあと:est arrivé

疑問文で必ずリエゾンが起こる場合

Quand の場合

  • Quand est-ce que 〜
     例:Quand est-ce qu’on arrive ?
  • Quand + 母音
     例:Quand il est là, …

Comment の場合

唯一の必須リエゾン:
 例:Comment allez-vous ?

短い前置詞・短い副詞のあと

dans un parc

en hiver

très occupé

bien aimé

音の短い副詞のあと

très occupé
bien ai

慣用表現

c’est-à-dire

avant-hier

tout à coup

de temps en temps

リエゾンしてはいけない場合

名詞グループ

有音h:des héros(h が“障壁”になる)

動詞グループ

名詞主語+動詞:Marie est…

動詞のあと:Tu veux un café ?

疑問文(倒置が起きるとき)

Quand est-il arrivé ?

Comment est-il venu ?

接続詞 et のあと(例外なく禁止)

une fille et un garçon

どちらでもよい場合

次のようなケースでは、リエゾンをしてもしなくても文法的には正しいとされます。

▼ 典型例

  • 動詞 être + 属詞:Elle était heureuse.
  • 複数名詞+形容詞:les personnes en question
  • 助動詞+過去分詞:nous avons aimé
  • 主語の複数名詞+動詞:Mes amis étaient…

▼ 傾向

  • 若い世代ほど → あまりリエゾンしない
  • 上の世代ほど → リエゾンする傾向
  • 文学朗読・演説 → リエゾン多め
  • 日常会話 → あまりリエゾンしない

似た現象との比較

リエゾンは、フランス語の音のつながりを作る重要なルールですが、
似たしくみがいくつかあり、混同しやすいポイントです。
ここでは 3つの現象の違い を簡単に整理しておきます。

① アンシェヌマン(enchaînement)

語末の 本来発音される子音 を次の語に“そのまま”つなげる現象です。
リエゾンのように音が変化せず、自然に連結します。

例:

  • petit amipetitami(語末の t をそのまま発音)

詳しく知りたい方はこちら:
▶︎ アンシェヌマンとリエゾンの違い(解説記事)


② エリジオン(élision)

語末の母音(特に e)が 消えて、次の語と連結する現象です。

例:

  • je aij’ai
  • la amiel’amie

詳しく知りたい方はこちら:
▶︎ エリジオンとは何か?(基礎から解説)


③ 無音h・有音h(h muet / h aspiré)

“h” には2種類あり、リエゾンの発生を左右します。

  • 無音h(h muet):リエゾンが起こる
  • 有音h(h aspiré):リエゾンを止める(音の壁になる)

例:

  • les hommes(無音h → リエゾン可)
  • des héros(有音h → リエゾン不可)

詳しく知りたい方はこちら:
▶︎ h(アッシュ)の発音|有音h・無音hの違い

学習者がつまずくポイント(初心者向けアドバイス)

リエゾンはルールを覚えても、
実際に話す場面では「なぜできない?」と感じやすい分野です。
ここでは、学習者がよくつまずくポイントと、簡単な対処法をまとめます。

① テキスト音読ではできるのに、会話で忘れてしまう

→ 音読は「モデルの音」を真似できるため成功しやすいですが、
→ 自分で文を組み立てる会話では意識が文法処理に向き、リエゾンを忘れがちです。
対策: 2語ずつの「かたまり練習(chunks)」が効果的。

② リエゾンしすぎて、逆に不自然になる

→ 正しいケースだけ覚えておけば、むやみに“全部つなげる必要”はありません。
→ 特に日常会話ではリエゾンを控えめにする話者も多めです。

③ どちらでもよいケースで迷い続ける

→ これは自然なプロセスです。
→ ネイティブも年齢・地域・場面で使い方が違います。
対策: まずは “必ずする/しない” の鉄板ルールだけ完璧にする。

④ 有音hが覚えられず、リエゾンミスが頻発する

→ h は辞書に“記号付き”で載っているため、慣れるまで時間がかかります。
→ 特に初心者は、まず「有音h の単語リスト」だけ覚えるのが近道。

まとめ(要点3つ)

リエゾンは「語末の発音しない子音+母音」の連結。
 → フランス語らしい滑らかさを生み出す基本の音ルール。

まずは“必ずする/してはいけない” のセットだけ完璧に覚える。
 → どちらでもよいケースは後でゆっくりでOK。

迷うときは、文脈・話者の癖・文体で変わることを知っておく。
 → 会話では控えめ、朗読では多めなど、使い分けが存在する。

リエゾンには、「必ずする/してはいけない」の基本ルールのほかに、実際のフランス語では、話し方・文体・場面によって変わるより繊細な “音の使い分け” が存在します。

たとえば、若い世代と上の世代でのリエゾンの頻度の違い、“どちらでもよい” 場面をどう判断するか、朗読・演説・会話でのニュアンスの違いなど、教科書ではなかなか触れられない領域です。

こうした「リエゾンの深まり」については、現在 《発音ノート:リエゾン編》(準備中)として、背景から応用までを丁寧にまとめています。

フランス語の音をもっと自然に、もっと確信をもって使えるようになりたいと感じたときには、どうぞ開いてみてください。

あなたのフランス語の耳と口が、いまより一段軽やかになるはずです。

— ABC French

関連リンク(発音シリーズ)

発音の基礎をまとめておきます。
リエゾンが理解しづらいときは、以下の順で読むとスムーズです。

▶︎ リエゾンのルール完全ガイド(この記事)
▶︎ アンシェヌマン(enchaînement)
▶︎ エリジオン(élision)
▶︎ h(アッシュ)|有音h・無音hの違い
▶︎ つづり字記号(アクサン)の種類

※本記事の文章・画像等は著作権により保護されています。無断での転載・複製・改変等はご遠慮ください。

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楽しくて身につくフランス語レッスン開講!小学生から社会人を対象とした個人レッスン、フランス語圏への赴任者を対象としたフランス語企業研修|フランス語教授歴20年以上|フランス語教授資格(Master 2 FLE)|中学・高等学校(英語・フランス語)教員免許|DELF/DALF 面接官|仏文学・語学修士|言語学研究|大学講師 

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