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フランス語|動詞の法(叙法)と時制

フランス語動詞の法と時制 動詞の活用
この記事は約6分で読めます。

フランス語の動詞の世界はとても奥深いものがあります。フランス語を学習する際に、「活用ってなんだろう?」「どうして活用するの?」といった疑問がわくこともあるかと思います。

フランス語の起源は、ラテン語です。フランス語の動詞の世界は、ラテン語の影響を多大に受けていて、その他のラテン語を起源とするヨーロッパ言語も同様に、同じような動詞の世界観を持っています。動詞は活用しますし、前提として、動詞の法(叙法)という概念があります。

今回は、フランス語の動詞の基礎とも言える「法(叙法)」という概念について、わかりやすく説明します。それぞれの法には、それぞれに時制がありますので、その見取り図も紹介したいと思います。

この記事を読めば、フランス語の動詞の世界をさらりと外観することができるでしょう。今後のフランス語学習にお役立てください!

フランス語の動詞|法(叙法/モード)

「法(叙法)」は、mode(モード)というフランス語です。この法を使い分けることによって、伝える内容(現実、非現実、可能、疑惑、命令、感情など)が変わってきます。

フランス語の法(叙法)とは?

人称法と非人称法

まずフランス語には、人称法と非人称法の区別があります。人称法のなかには、直説法、命令法、条件法、接続法があります。非人称法のなかには、不定法と分詞法があります。

非人称というと、天気や時間表現などで使う「非人称のil」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、それとは異なり、これは「法(叙法)」という概念のなかで用いられるものです。

フランス語の4つの法

フランス語の4つの法(叙法)

フランス語には、法(mode:モード)という概念があります。動詞を使う際、どの「法」を使うかによって、伝える内容(現実のもの、可能なもの、疑わしいもの、命令など)が変わります。フランス語の「法」には、4つの種類があります。

直説法

直説法が伝える内容は、現実の世界で実際に起きている事柄です。

命令法

命令法が伝える内容は、おもに命令表現です。話し相手に応じて、3つの種類があります。

Tu(きみ)にたいする命令:「〜して」
Vous(あなた/あなたたち)にたいする命令:「〜してください」
Nous(わたしたち)にたいするお誘い:「〜しましょう」

条件法

条件法が伝える内容は、「もし〜だったら、〜なのにな(でも、現実はそうではない)」のような仮定の事柄です。過去における未来、婉曲表現も条件法であらわすことができます。

接続法

接続法が伝える内容は、想像の世界(頭やこころのなかで考えていること)です。これは、日本語話者にとって、もっとも理解しにくい概念かもしれません。

接続法は、2つの文章(主節と従属節がある)がある復文のなかで、使われます。接続詞や接続句を用いて、ふたつの文をつなぐ役割を持っています。

主節の事柄が、【意思、願望、感情、疑惑、命令など】をあらわす動詞や表現のとき、従属節で、接続法のかたちを使います。このほかの用例もありますので、個別記事でくわしく解説します。

フランス語の動詞|時制

フランス語動詞の時制

フランス語を学び始めたら、動詞の活用でくじけそうになりますね。どんどん、いろいろな時制がでてきて、混乱してしまいそう。どれほどの数があるのか、知りたくなるのも無理はありません。

フランス語動詞の時制

まずは人称法の直説法、命令法、条件法、接続法の順に、みていきましょう!

人称法と非人称法という区別で、紹介していきます。

人称法

人称法のなかには、直説法、命令法、条件法、接続法があります。

フランス語の時制(人称法)

直説法の時制

フランス語の直説法には、それぞれ以下のような7つの時制があります。

・現在
・複合過去
・半過去
・大過去
・単純過去
・単純未来
・前未来

命令法の時制

フランス語の命令法には、現在と過去の2つの時制があります。

・現在
・過去

条件法の時制

フランス語の条件法には、現在と過去の2つの時制があります。

・現在
・過去

接続法の時制

フランス語の接続法には、現在と過去の4つの時制があります。

・現在
・過去
・半過去
・大過去

非人称法

非人称法のなかには、不定法と分詞法があります。

フランス語の時制(非人称法)

不定法の時制

フランス語では、動詞の原形のことを「不定法(不定詞や不定形ともよぶ)」(infinitif)といいます。不定法には、過去と現在があります。

・現在
・過去

分詞法の時制

フランス語の分詞には、現在と過去の2つの時制があります。

・現在分詞
・過去分詞

現在分詞(-ant)は、英語の-ingにあたるもので、作り方は、【1人称・複数・現在形の語尾-onsを-antに代える】という規則があります。

過去分詞は、規則動詞は共通の形がありますが、不規則動詞については、一つひとつ覚えていく作業が必要です。

ジェロンディフの時制

フランス語のジェロンディフには、現在と過去の2つの時制があります。

・現在
・過去

現在分詞にenをつけると、ジェロンディフになります。ジェロンディフ(en-ant)は、英語の分詞構文に相当し、同時性、手段・条件、対立などを表します。

動詞の全体像

まずは頭の中にフランス語動詞の全体像をイメージしておくと、学習段階の現在地を確かめることができます。さらには、奥深いフランス語の世界を垣間見ることで、学習のモチベーションも上がります!

動詞の活用とは何か?

「フランス語の動詞の活用」ってなんですか?という疑問にはこちらの記事で簡潔にお答えしていますので、あわせてご覧ください。

動詞の活用|覚え方

フランス語学習をはじめて、いくつかのつまづきポイントがあるかとおもいますが、そのひとつに、「動詞の活用が覚えられない」という悩みがあります。

そのお悩みに応えるべく、私なりの解決策を【心構え編】と【実践編】にわけて、詳しく解説していますので、こちらの記事もあわせてご覧ください。

活用の覚え方(心構え編)

活用を覚えるためのウォーミングアップとしてこの記事を書きました。効果的に覚えるには、まずは何をしたらよいのか?どんな練習方法があるのか?などについて書いています。

活用の覚え方(実践編)

フランス語の動詞の概要がつかめたあとは、どんどん実践していきましょう。活用を覚えるのはとても大変ですが、活用の規則を頭にいれておけば、それほど難しいものではありません。活用の規則を詳細に書いています。

動詞の活用|おすすめ必携書籍

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